いよいよ来年2020年に東京オリンピックが開催されますが、オリンピック本選に向けて各競技で予選会や選手選考が行われていますね。
その中でも、東京オリンピックマラソン種目の代表選考レースである、「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)はかなり注目度の高い大会です!
マラソンといえば2000年のシドニーオリンピックで高橋尚子選手が日本人として陸上競技で初の金メダルを獲得し、続くアテネ大会でも野口みずき選手が金メダルを獲得しました。他にも上位入賞する選手もいて、日本選手の上位進出、メダル獲得が大きく期待される種目ですね。
そんなMGCですが、詳しい内容についてはなかなか浸透していないようで、
- 実際に観戦しに行きたいけど、いつ・どこであるのかよく分からない
- せっかくならオリンピック選手が決まる瞬間を生で見たい
- 選手がどんなコースを走るのか知りたい
といった声もネット上では見受けられました。
そこで今回は
- マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の詳細
- MGCのコースとその特徴
- 予想されるレース展開予想
- おススメ観戦スポットを紹介
これらについてまとめていきますので、観戦の際の参考にしてみてください!
そもそもマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ってなに?
「MGCって名前は聞くけど、どんな大会なの?」という方のために、詳しくまとめていきたいと思います!
MGC(正式名称:マラソングランドチャンピオンシップ兼2020年東京オリンピック日本代表選考競技会兼103回日本陸上競技選手権大会)とは、
トラック競技でも行われている、陸上の日本選手権とオリンピック選考会を兼ねており、「MGCシリーズ」と言われる陸連指定の各マラソンの大会の上位者や参加標準記録を突破した選手が出場できる大会なんです。
つまり、東京オリンピックマラソン競技代表を決める選考会ですね!
ちなみに、東京オリンピックの代表になるための条件ルールはこの3つです
- MGC優勝者
- MGCで2位、3位に入った人のうち「MGC派遣設定記録」を突破した最上位者が内定(男女とも該当者なし)
- 「MGC派遣設定記録」を突破した選手がいない場合は2位の選手が自動的に内定。
難しい表現もありますが・・要するに、今回のMGCでは2位までに入れば、東京オリンピック内定ということになります。
日程は2019年9月15日(日)で、男子の部は8:50スタート予定。女子の部は9:10スタート予定です。
MGCのコースとその特徴は?
MGCのコースについては、基本的にはオリンピック本番と同じで、発着点だけ違うという特徴があります。したがって先にも書いた通り、選手にとっては選考会でもあり、試走のレースともなりますね。
全体的なコース図はこちらの画像を参照ください。

https://www.jaaf.or.jp/news/article/11752/
では、それぞれの地点毎の特徴を確認したいと思います。
全体的には、東京のランドマークを次々に巡っていくコースとなっており国内ファンにとっても楽しいコースであり、海外の方に「TOKYO」をアピールできるコースとなっています。
0㎞〜5㎞(飯田橋付近)
明治神宮外苑のイチョウ並木をスタート、新国立競技場横を通り、外苑西通りを北上し靖国通りへ向かいます。(ちなみに、東京オリンピック本番の発着は新国立競技場となります)
飯田橋を通過する手前が5キロ地点です。
スタートして若干の登りはあるものの、ほとんどが下り坂で、標高差は約30mもあります。ここでの位置どりやペース配分が後半の展開を左右しそうですね!
5km〜10㎞(日本橋付近)
飯田橋を通過したあとは、37km付近までほとんど高低差のないコースが続きます。
東京ドーム近くの水道橋交差点を右折し、白山通りを南下して神保町へ。そして神保町交差点を左折して再び靖国通りへ。秋葉原近くの須田町交差点を左折ししばらく直進し、日本橋交差点へ。この辺りで10kmとなります。
10km〜15㎞(浅草寺雷門付近)
日本橋交差点を左折した後は、永代通りを進んで茅場町1丁目交差点を左折。次に浜町中野橋交差点を左折してスカイツリーを横目に浅草橋・蔵前方面へ。浅草雷門付近が15km地点となっています。
15km〜20㎞(日本橋交差点付近)
雷門を通過した後は、吾妻橋交差点を右折して来た道を南下します。再び蔵前・浅草橋を通過し、日本橋交差点に入ったところがちょうど20km地点となります。
20km〜25㎞(芝公園・東京タワー付近)
日本橋交差点を左折してからは、中央通りを南下し、銀座・新橋方面へ行きます。西新橋交差点を左折して日比谷通りへ入って少し行ったところが25km地点です。
25㎞〜30㎞(須田町交差点付近)
そのまま南下を続け、芝公園方面へ。その芝公園で折り返し、元来た道を進んでいきます。再び新橋・銀座・日本橋を通過して秋葉原の手前、須田町交差点付近が30km地点です。
30km〜35㎞(神保町交差点付近)
須田町交差点を左折して靖国通りへ。神保町交差点で左折して内堀通からの皇居外苑を走ります。二重橋前まで行ったところで折り返して北上。もう一度神保町方面へ。
神保町交差点を通過したあたりが35km地点となります。
35km〜40㎞(富久町西交差点へ向かう上り坂)
ここからは往路の折り返しで、白山通り〜外堀通り〜靖国通りと進んでいきます。
この区間の特徴は、36km付近〜41km付近まで約30mの上り坂が続くので、レース後半ということも加味されて、一気に勝負がつく可能性がある、非常に目が離せない区間と言えます。
40km〜42.195㎞
41km付近で坂を登り切ってからは、少しですが下り坂の区間になります。そしてそのままフィニッシュ地点である明治神宮外苑へ行く流れです。
コース全体の高低差とレースの見所は?
選手としてはどんなコースかは非常に重要です。カーブが多いコースであれば位置取りも重要になりますし、石畳かコンクリートかなどによっても足首への負担などは変わってきます。
そんな中でも特に重要なのは高低差。ペース配分やレース展開に大きく影響する要素です。
では、今回のコースはどんな高低差になっているのか見ていきましょう。
まず、スタートして最初の2㎞は上り下りの坂が続きます。その後5㎞までは徐々に下っていくことになります。
ここで力を使いすぎずにリラックスしたフォームで気持ちよく走り抜けられるかは重要です。
5㎞過ぎから35㎞までは高低差の少ない平坦なコース取りとなっています。
ポイントは36㎞過ぎからです。36㎞~41㎞は高低差最大30mの坂が続きます。マラソンで一番きついのは35㎞~40㎞だと言われているので、ここでこの上り坂は勝負の行方を左右でしょう。
レース展開を予想してみた!
このMGCのレース展開ですが、おそらく力のある選手は力を温存し、35㎞からショートスパートで他の選手をふるい落とし、最後のラスト2㎞のスパートで勝負を決めるといった戦法を取ると思います。
逆に自己ベストが劣る選手は前半で飛び出して力のある選手の「レースプラン」を崩す作戦に出るかもしれませんし、とにかく36㎞からの坂に備えて力を温存し着いていき、坂道でもとにかく粘るという戦法もありでしょう。
ラストのスピードに自信がある選手であれば、自己ベストは劣っていても着いていければ勝利の可能性はあります。
一発勝負というレースの特徴から、怖さがありますから、粘られるのは前を行く選手にとっては恐怖となります。そのほか、天候によっても変わってくるでしょうし、本当にどんな展開になるのかなかなか予想が難しいですね・・。
沿道でのオススメ観戦スポットは?
オリンピック選手選出のレースですから、もちろん多くの人が観戦すると予想されますが、観戦するとしたらここというスポットを考えてみました。
観戦スポットとしてオススメしたいのが、まずは明治神宮外苑です。スタートとフィニッシュの瞬間は誰もが見たいポイントでしょうし、多くのメディアも詰め掛けて、楽しい観戦になると思います。
あとは、コースマップを見ると神保町、日本橋付近は3度選手が通過するスポットとなります。
特に神保町は後半の35㎞地点でもありますので、優勝争いが絞り込まれた状態で観戦することがでる非常に面白いエリアになることが予想されます。
ぜひ参考にしてみてくださいね!
まとめ
今回は、2020年東京オリンピックの代表選考会を兼ねる、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の詳細やコースとその特徴についてまとめてきました。
MGCは9月15日(日)に開催され、男子は8:50スタート、女子は9:10スタートです。
この大会でオリンピック出場、男女2名ずつが内定予定となっており、コースは基本的にはオリンピック本番と同じとなっています。(発着点だけ異なる)
コースの概要としては、スタートとゴールは明治神宮外苑をスタートして、靖国通り〜外堀通り〜外苑通り〜白山通り〜中央通りを経由して、日本橋交差点から浅草方面へ行きます。
雷門で折り返して再び日本橋交差点へ。今度は銀座・新橋方面へ行って、芝公園で折り返しをして、また日本橋交差点へ。往路を折り返していき、明治神宮外苑へ戻りフィニッシュといったコース取りになっています。
コースの特徴としては、ほとんどが平たんなコースながら、36㎞~40㎞までの高低差最大30mの上り坂があることです。
ここで集団が大きくばらける、または順位が変動する可能性が大いにあります。一番の見どころを言えるでしょう!
また、オススメの観戦スポットとしては、
- フィニッシュの瞬間を見ることができる明治神宮外苑。
- 3度選手を応援できる日本橋と神保町
これらをおすすめしています。特に神保町は後半の35㎞地点でもありますので、終盤の戦いを見ることができます!
東京オリンピックの代表が内定するこのMGCはこれまでにない一発勝負の新しい選考会。どんなレースが見られるのか注目しましょう!